学生は何を”オワハラ”だと感じるのか?

Strobolightsの羽田と申します。学生向けコミュニティの運営や大学講師として学生の就職活動を横で見ながら、そこで吸い上げたインサイトを踏まえて企業様の新卒採用支援を行っています。

今回のテーマは、「学生は何を”オワハラ”だと感じるのか?」についてです。
内定後のどのような対応に学生は反応し、志望度はどう変化するのか、採用ご担当者の方はぜひ最後までお読みください。

オワハラ=辞退のリスクでしかない

「オワハラ」とは「就活終われハラスメント」の略で、内々定を出した学生に対し、企業が就職活動を終了するよう促す行為や、内定の条件として就職活動の終了を約束させる行為のことです。

25卒学生を対象とした弊社の調査では、18%の学生がオワハラを受けたとし、それが原因で内定を辞退した学生が62%、38%は入社に迷いが出ていると回答しまた。(n=102)調査対象人数は少ないですが、オワハラを受けて入社を決めている学生はいなかったのです。

 

 

それでは、学生は何を“オワハラ”だと感じるのでしょうか。
フリーコメントを拾っていくと、大きく3つに分類できました。

1、「就活を辞めるなら内定を出す」と言われること
2、何度も何度も連絡が来ること
3、大学や親からの推薦書などを求められること

連絡が取れないと、不安で何度も連絡をしてしまうことがあるかもしれません。こうした学生の気持ちも踏まえながら、頻度やタイミングを見直してみてもいいでしょう。
そして、この「オワハラされました情報」、間違いなく家族や友人、大学にも共有されるので企業としては非常に大きなリスクとなります。

知っておきたい、オワハラにまつわる学生のリアルな気持ち

多くの場合、学生の志望度は説明会〜選考の過程の中で変化をするのであって、内定が出たあとに大きく志望度が変わったり、学生の中での順位が変動することはほとんどありません。また、内定承諾に法的拘束力がないことは学生も理解をしています。

したがって、オワハラと言われる”内定に拘束力を持たせようとするような行動”を取ったとしても、学生の気持ちをつなぎとめる効果はないと言えます。

むしろ、それまで優しかった企業が、手のひらを返したように高圧的と受け取れる態度をしてきた場合、学生としてはその行為にマイナスな社風を感じ取り、一気に気持ちが冷めてしまうのです。

大切なのは、内定に至るまでのコミュニケーションと相互理解です。その過程を丁寧に育んできた企業は、最後の最後で無理やり学生を押さえつける必要はないのです。

ただし、最終的に学生が入社する企業は1社であり、その選択は学生の判断に委ねられるため、誠実なコミュニケーションを行っている企業でも内定辞退を受けることは避けられないでしょう。その場合であっても、オワハラ行為をしていないことで、企業イメージを下げるリスクは回避できます。「入社はしなかったけれどいい会社だった」という印象を残しておくことは、いずれ別の形で会社に恩恵をもたらすかもしれません。

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